投稿

10月, 2019の投稿を表示しています

その後

老女Bは少しずつではあるけれど、この新しい環境に馴染んできている。お茶を飲むようになり、ランチも平らげ、おやつも楽しんでくれるよぅになった。1番心配だったおトイレも心配じゃなくなった。つかれると拒否傾向ではあるけれど、それもきっと時が解決してくれるに違いない。ここデイケアは皆の憩いの場。クリスジョウ

ラポール

数日前パジャマを払いのけた老女があのあくる日から徐々に変わってきた。あの日は絶対私の事を受け入れない雰囲気だったがあくる日からとても協力的になった。私も自分勝手に物事を決めることはやめ、老女に相談しながら物事を進めるようになった。クリスジョウ

労い

老人施設などに勤めていると、最初は皆同じ顔に見え、ご利用者様にしてみても職員がみな同じに見えるに違いない。社交辞令で互いあいさつはするけれど、それ以上のことはない。だが、一週間二週間と日を重ねていくと自然に相手のことがわかってくる。ある日下善をしていると、ちょとここへ来て休んで行きなよ。なんて労いのおことばを頂戴することがある。とても嬉しかった。 クリス ジョウ

人が人であるために…

人が健全な営みを続けるには最低限3つ要素が満たされなければならない。1つ目は満足のいくグループに属していること。2つ目は人生に価値を感じていること。3つ目は張り合いを感じていること。認知症を患っていてもこれらに目覚めた人達は輝いている。クリス ジョウ

老女B

その女性は、施設の送迎車に乗ってやってきた。テーブルを囲むイスに座り笑顔を絶やさなかった。血圧、体温の健診を拒み、手の殺菌を拒み差し出されたお茶を拒んだ。体操にも参加せず、ただひっそりと椅子に座っていた。ランチにもおやつにも手を出さなかった。トイレに行くこともなく、ただ笑顔を絶やさずいすに座って一日を過ごされた。夕方、送迎車に乗り帰られた。 クリス ジョウ

和の環境

認知症の人は、自分の見ている現実と一致しない反応が周囲から返ってくると否定されたと思って混乱します。結果周囲とかみ合わなかったり衝突したりする機会が増えますがこれが認知症の不安材料となります。 この不安材料を安心材料に変換することが解決の糸口になるでしょう。ちょっとした錬金術が必要なのかも知れません。それは、認知症のひとが頼られている、自分にははまだまだできることがあるとかんじてもらあ得る接し方かも知れません。  クリス ジョウ

気配り

認知症は忘れる病だからいつの間にか気配り心配りを忘れていたのかも知れない。一昨日の夜帰る前のご利用者さまの就寝の準備をしていたときの出来事だった。パジャマに着替えるお手伝いをしようと手を出すとご利用者さまがパジャマを払いのけた。もう寝る時間ですよといいながらパジャマを近づけると激しく払いのけた。先輩介護職員に変わってもらいその場はおさまった。どうしたものかと気になっていたので昨晩の就寝の時間に聞いてみた。なぜパジャマを払いのけたのか?するとボソッと小さな声で答えてくれた。家に帰りたい。94歳の老女の悲痛の想いを察することができなかった。 クリス ジョウ
お待たせしました。次のページより、認知症ケアブログを再開いたします。乞うご期待を。
当ブログをお読み下さり、誠にありがとうございます。現在、認知症治療技術が確立し多くの患者様が完治し、このブログの存在意義も変わりつつあります。そこでいま、認知症ケアのテーマはそのままでもう少しハートフルなものへと形を変える準備に取り掛かっております。最スタートまで、ほんの少しお待ちくださいませ。クリス ジョウ

あけぼの

認知症はすでに不治の病ではなくなった。大阪吹田市にあるリハビリセンターラプレではすでに639名が完治したという。このブログでは、治療中の皆さまやこれから治療を受ける皆様の日頃の生活がより豊かなものになるよう心からイエールを贈りたいと思います。クリス ジョウ